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MCIスクリーニング検査

MCIスクリーニング検査は、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の兆候を早期に発見できる血液検査です。詳しくはお問い合わせください(TEL:047-306-3557)

クリニック概要
せきぐちクリニック 外観

当院の駐車場がいっぱいか停めにくく、50m先のベアビルタワーパーキングに駐車された場合は、1時間無料券を差し上げます。

せきぐちクリニック
〒279-0004
千葉県浦安市猫実5-17-27
TEL. 047-306-3557
駐車場・駐輪場有
→アクセス・地図

診療時間
9:00~12:30/15:00~18:30
休診日:水曜日午後 日曜 祝日

診療時間外は、セキュリティーのためエレベーターが使用できなくなっております。原則、午前は8:45から、午後は14:45からお入りになることが可能です。御用の場合はインターホンをお使いください。

せきぐちクリニックは難病指定医です

リウマチ科

関節リウマチ・膠原病

膠原病は、外から侵入してくる病原菌などを排除する役割の免疫機構が誤って自分自身

を攻撃してしまう病気です。対称的な関節破壊により10年後には約半数が寝たきりになってしまう関節リウマチも、これに含まれます。

関節リウマチは、リウマチ専門医による早期診断と早期治療、そして内科的全身管理が行われれば治癒も夢ではないところにまで治療が進歩しております。リウマチだから、関節が腫れて痛くて当たり前、良くならなくて当たり前というのは間違いです。当クリニックでは、関節リウマチの診断から治療までのすべてを外来で行っております。

現在の治療で良くならない、もしかしてリウマチかもなどご心配のある方は一度、ご来院のうえご相談ください。

リウマチ・膠原病の対象疾患

・関節リウマチ
・若年性特発性関節炎
・シェーグレン症候群
・乾癬性関節炎
・全身性エリテマトーデス
・リウマチ性多発筋痛症
・全身性強皮症
・多発性筋炎/皮膚筋炎
・混合性結合組織病
・顕微鏡的多発血管炎
・結節性多発動脈炎
・高安動脈炎
・巨細胞性動脈炎
・成人発症スティル病
・強直性脊椎炎
・抗リン脂質抗体症候群
・多発性血管炎性肉芽腫症(旧チャーグストラウス症候群、アレルギー性肉芽腫性血管炎)
・IgA血管炎(旧ヘノホシェンライン紫斑病)
・反応性関節炎
・SAPHO症候群
・コーガン症候群
・炎症性腸疾患に伴う関節炎

膠原病に含まれる病気

膠原病に含まれる主なものには、

1) 対称的な関節破壊により10年後には約半数が寝たきりになってしまう関節リウマチ(RA)
2) 頬の周りに蝶が羽を広げたような紅斑に加え、発熱、全身倦怠感そして多彩な臓器が障害される全身性エリテマトーデス(SLE)
3) 手先が冷え色が変わり皮膚も指でつまめなくなるほど硬くなり、肺、食道そして血管に線維化がおこる強皮症

4) 「太ももが持ち上げにくくて階段が昇れない」、「手が疲れて髪がとかせない」など筋肉が冒される多発性筋炎
5) 多発性筋炎の症状に加え目の周りに紫色の皮疹と手などに盛り上がりのある皮疹がでる皮膚筋炎
6) 目と口が乾燥するシェーグレン症候群
7) 多発性筋炎の症状がそれぞれ合併する混合性結合組織病(MCTD)
8) 関節リウマチに血管の炎症を伴い多彩な症状を呈する悪性関節リウマチ
9) 障害される血管の大きさにより多彩な症状を呈する血管炎症候群
10) 平熱と高熱が繰り返され高熱になる直前から出現し解熱すると消えてしまうサーモンピンク色の皮疹を特徴とする成人発症スティル病
11) 高齢者に発病する比較的短期間のうちに肩や腰の周囲に痛みが出現し、発熱、体重減少などを伴うリウマチ性多発筋痛症があります。



関節リウマチとは

指の第一関節や背骨など冒されにくい部位はありますが、関節に炎症が持続し腫れて痛み、最終的には破壊される病気です。このため、治療をしないでいると関節破壊の進行とともに寝たきりになり寿命が縮みます。しかしながら治療の進歩により、早期発見・早期治療をすれば良くなる方が多くなってきております。実際、関節リウマチのため関節手術をされる方は減少しております。

関節リウマチと病名についた”関節”だけが冒される病気と勘違いしがちですが、心、肺、眼、耳、皮膚などの臓器が冒され、内科的な管理が必要な病気です。

関節リウマチの原因と頻度

遺伝子、喫煙、虫歯などの関連性も示されてはいますが原因不明の病気で、30~50歳代に発症し、女性の方が男性の4倍ほどなりやすく、約80万人くらいの方が罹患されております。

関節リウマチの症状

【 関節症状 】
朝の関節のこわばり(朝の関節のこわばりとは、朝起きてしばらく関節が思うように動かないことです。早朝の家事や仕事がつらいこともあります。)、関節の腫れと痛み

【 関節以外の症状 】
微熱、倦怠感、気分の沈み、皮下結節(肘、膝、アキレス腱、後頭部などこすれやすい場所に”リウマトイド結節”と呼ばれる症状もない瘤ができることがあります。)、貧血、間質性肺炎など肺の障害、骨粗鬆症、心膜炎や心筋梗塞などの心臓疾患、上強膜炎や強膜炎などの眼疾患

痛みや腫れのある関節が1つでもあれば、まずはリウマチ専門医に相談してください!! 症状のある関節数、炎症反応(CRP, 血沈)、リウマチ因子や抗CCP抗体、症状のある期間を総合して診断いたします。もちろん関節の画像評価も重要です。

当院における関節リウマチ治療指針

早期に診断しなるべく1か月以内、遅くとも3か月以内に寛解状態とする。
寛解を維持し、治療による感染症などの合併症のないよう徹底した内科的管理を行う。

*寛解(かんかい)とは・・・関節リウマチの症状が無くなった状態のことです。 近年の治療法・治療薬の進歩により、関節リウマチの治療目標は「痛みの緩和」から、「寛解の状態へ導く」というように変化してきました。

関節リウマチにおける寛解は3つあり、以下のとおりです。
①関節の痛みや腫れがなくなり、検査値異常もない(臨床的寛解)
②関節破壊の進行がない(構造的寛解)
③身体機能の障害が進行しない(機能的寛解)

このような寛解の状態に導くことが達成できれば、抗リウマチ薬を服用しながらではありますが、支障のない社会生活を送ることができるようになります。

当院における関節リウマチの治療成績

関節リウマチ治療薬(原則)

抗リウマチ薬として、使用上の禁忌がなければ、第一選択薬は適切な量のメトトレキサート。 病気の勢いがコントロールできなければ、関節破壊の進行は防げないため個々の病態に合わせてレミケード®、エンブレル®、アクテムラ®、ヒュミラ®、オレンシア®、シンポニー®、シムジア®の計7剤の生物学的製剤の中から適切なものを選択し開始を考慮します。

→生物学的製剤を使用した場合の負担額はこちら


注)これは原則であって、他の抗リウマチ薬も選択可能です。

生物学的製剤とは?
遺伝子工学の技術により作られた製剤で、関節の腫れや痛みという 炎症を引き起こす原因物質であるサイトカイン(TNF-α、IL-6)や T細胞というものに狙いを定め、これを抑える原因治療に近い治療法。

従来の治療法に比べ、効果は優れており関節リウマチの症状を抑え、 関節破壊抑制効果が期待できる。いずれの製剤も結核、肺炎などの感染症の発生には十分な注意が必要である。予め、結核やB型肝炎の有無を調べ安全性を確保したうえで治療がなされる。

1.TNF-αを標的とするもの
1)インフリキシマブ(レミケード®)
最初の生物学的製剤のためデータの蓄積が豊富。効果発現も速やか。 初回、2週後、さらに6週後と最初の3回までは頻回に点滴するが以降は 8週ごとの点滴のため楽。 約2時間の点滴治療のため時間の余裕がある方向け。他剤に比較して 副作用や効果不十分などのため治療継続率が若干少なめ。
メトトレキサートとの併用が必須のため、メトトレキサートの服用が できない方は使用できない。

2)アダリムマブ(ヒュミラ®)
2週に1回の皮下注射。インスリンのように自分で皮下に注射する。 メトトレキサートとの併用でより一層効果が高まる。インフリキシマブに比較して効果発現は遅いが、効果が発現すると 安定した力を発揮するため治療継続率が良い。
注射部位が痛んだり腫れるなどの局所的な副作用報告が多い。

3)ゴリムマブ(シンポニー®)
4週に1回の皮下注射。自分では注射せず、医院や病院などで 皮下注射をしてもらう。メトトレキサートとの併用でより一層効果が高まる。注射部位の痛みはほとんどない。日本では2011年から使用できるように なったため日本人でのデータを蓄積中。

70歳〈 未満 〉の方がシンポニー®を使用する場合の自己負担額(月額)
新しい
所得区分
基準の目安 シンポニー®50mg
(1本)の場合
シンポニー®100mg
(2本)の場合
国保以外に
加入の場合
国保加入
の場合
通常 多数回
該当
通常 多数回
該当
標準報酬月額
83万円以上
年収
1,160万円以上
約38,000円
*1、*2
約76,000円
*1、*2
標準報酬月額
53万円以上
83万円未満
年収
770~
1,160万円
標準報酬月額
28万円以上
53万円未満
年収
370~
770万円
約76,000円 約76,000円(44,400円)*3
標準報酬月額
28万円未満
年収
370万円未満
57,600円*4 44,400円
住民税非課税 35,400円 24,600円 35,400円 24,600円

★表の緑の部分…高額療養制度が適用されます
*1 シンポニー®の薬剤料のみで試算した場合の概算です。
   検査や他の治療がある場合は、その分の医療費が加算されます。
*2 シンポニー®の薬剤料だけでは、高額療養費制度の対象となりません。
   そのため、表中はシンポニー®の薬剤料の3割負担の額を記載しています。
*3 既に他の治療で過去12ヶ月間に3回以上高額療養制度の適用を受けている
   場合には44,400円となります。
*4 2015年1月から従来よりも自己負担額が下がります。

70歳〈 以上 〉の方がシンポニー®を使用する場合の自己負担額(月額)
所得区分 負担の割合 シンポニー®50mg
(1本)の場合
シンポニー®100mg
(2本)の場合
現役並み所得者 3割約38,000円
*1、*2
44,400円
一般 1割または2割
(2014年4月2日以降に70歳になった方から2割負担となります)
12,000円 12,000円
低所得者(住民税非課税世帯) 8,000円 8,000円

(年金収入80万円以下など)

★表の緑の部分…高額療養制度が適用されます
*1 シンポニー®の薬剤料のみで試算した場合の概算です。
   検査や他の治療がある場合は、その分の医療費が加算されます。
*2 シンポニー®の薬剤料だけでは、高額療養費制度の対象となりません。
   そのため、表中はシンポニー®の薬剤料の3割負担の額を記載しています。

4)エタネルセプト(エンブレル®)
1週に1回の皮下注射。ほかの製剤と同様、メトトレキサートの併用で より一層効果が高まる。アダリムマブと同様、効果と治療継続率に優れているがゴリムマブより注射部位の痛みがある。

5)セルトリズマブ ペゴル(シムジア®)
2週に1回の皮下注射。ただし、初回、2週後、4週後には2本(400mg) ずつ皮下注射し、その後、1本(200mg)を2週間隔で皮下注射します。 症状が安定している場合には、2本(400mg)を4週間隔で皮下注射する こともできます。他の抗TNFα製剤に比較してシリンジも使い易い。 メトトレキサートと併用も可能で、その効果と安全性は他の抗TNFα 製剤と同様ですが比較的早く効果が現れるのが特徴です。

2.IL-6を標的とするもの
6)トシリズマブ(アクテムラ®)
4点滴注射するタイプで、月に1回点滴します。点滴に数日間の入院をする場合がありますが、 外来で点滴することも可能です。
皮下注射も可能となり、この場合は2週に1回皮下注射を行います。

3.T細胞を標的とするもの
7)アバタセプト(オレンシア® )
点滴注射するタイプで初回、2週間後、4週間後の治療が終わったら、4週間おきに点滴します。 点滴に数日間の入院をする場合もありますが、外来で点滴することも可能です。皮下注射も可能となり、より効果を高めるために治療初日は、点滴静注と皮下注射を同日行い、その後、週1回皮下注射を行います。また、最初から週1回の皮下注射から開始することも可能です。

4.JAK(ヤヌスキナーゼ)を標的とするもの
8)トファシチニブ(ゼルヤンツ® )
関節リウマチの臨床症状の改善・関節破壊進行の抑制・身体機能の改善が臨床試験により証明された経口薬です。2013年3月に承認されましたが、日本リウマチ学会によるとメトトレキサート週8mgを超える用量を3ヶ月以上継続してもコントロール不良の関節リウマチの方に使用されることが望ましいとされております。
また、安全性の面からもメトトレキサートの服用ができない方は、お勧めしないことが望ましいとされております。トファシチニブ(ゼルヤンツ®)は、1回5mgを1日2回服用します。

◎トファシチニブ(ゼルヤンツ® )の利点
・経口薬である。
・半減期が約3時間と短い。
・服用開始早期から治療効果が見られる。
・既存の生物学的製剤と異なり複数の関節リウマチを悪化させるサイトカインを
 同時に抑えることができる。

×トファシチニブ(ゼルヤンツ® )の欠点
・費用としては、既存の生物学的製剤とあまり変わらない。
・重篤な副作用として帯状疱疹、肺炎、敗血症、結核、消化管穿孔、好中球減少、
 リンパ球減少、肝機能障害、間質性肺炎がある。




アクテムラ レミケード エンブレル ヒュミラ シンボニー シムジア オレンシア


トシリズマブ インフリ
キシマブ
エタネル
セプト
アダリム
マブ
ゴリムマブ セルトリズ
マブペゴル
アバタセプト


45,807円
/200mg
1瓶(点滴)
39,291円
/162mg
1キット(皮下注)
89,536円
/100mg
1瓶
31,252円
/50mg
1キット
65,144円
/40mg
1筒
126,622円
/50mg
1筒
63,494円
/200mg
1筒
54,995円
/250mg
1瓶(点滴)
27,947円
/125mg
1筒(皮下注)



IL-6 TNFα TNFα TNFα TNFα TNFα CTLA4



IL-6中和 TNFα
中和
産生細胞
傷害
TNFα/β
中和
TNFα
中和
産生細胞
傷害
TNFα
中和
産生細胞
傷害
TNFα中和 T細胞選択的
共刺激調節



/



~50 ~100 ~1.5 ~2 ~4 ~2 ~2



皮下
注射
注射
点滴
点滴
点滴
点滴
皮下注射
注射
皮下注射
注射
皮下注射
注射
皮下注射
注射
皮下
注射
注射
点滴
点滴
1




162mg 体重
1kg
あたり
8mg
体重
1kg
あたり
3~10mg
25mg
または
50mg
40mg
または
80mg
50mg
または
100mg
200mg
1本
または2本
125mg 体重に
あわせて
500mg
または750mg
または
1000mg



2週毎 4週毎 0,2,6週、
以後
4~8週毎
週に
1~2回
2週毎 4週毎 0,2,4週、
以後
2~4週毎
1週毎
(初回
のみ
同日に
点滴
製剤の
併用が
可能)
0,2,4週、
以後
4週毎

単独も可 MTX併用
が必須
単独も可 単独も可 単独も可 単独も可 単独も可


点滴の場合
5~8日
8~10日 3~5日 9~16日 10~14日 14日 点滴の場合
10日

点滴
2008年
2003年 2005年 2008年 2011年 2012年 点滴
2010年

日本
日本
アメリカ
米国
アメリカ
米国
アメリカ
米国
アメリカ
米国
イギリス
英国
アメリカ
米国



関節リウマチ:メトトレキサートと妊娠
関節リウマチの方は、妊娠可能年齢の方も多く、治療の第一選択薬であるメトトレキサートが胎児奇形発生の危険があることから不用意な妊娠は避けなければなりません。通常であれば、関節リウマチの治療をまず優先し、病状が安定化してからメトトレキサートを休薬し妊娠となりますが、休薬はどのくらいすれば良いのでしょうか、様々な意見があります。

メトトレキサート内服にあたり児へのリスクを説明し内服中は避妊を要請する。メトトレキサート内服中の方が妊娠を希望された場合、女性でも男性でも妊娠計画の少なくとも3ヶ月前にはメトトレキサートを中止することが推奨される。授乳中はメトトレキサートの内服は禁忌である。
(日本リウマチ学会 関節リウマチ治療におけるメトトレキサート診療ガイドライン2011年)

妊娠を希望する場合は、メトトレキサート中止後、少なくとも正常な月経が2回、できれば3回以上あった後の妊娠が望ましいです。
(埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科教授 天野宏一先生)

妊娠する可能性のある婦人に投与する場合は、投与中及び投与終了後少なくとも1月経周期は 妊娠を避けるよう注意を与えること。男性に投与する場合は、投与中及び投与終了後少なくとも3カ月間は配偶者が妊娠を避けるよう注意を与えること。
(メトトレキサート添付文書より)

10mg/週以上のメトトレキサートを妊娠6~8週まで服用していた場合は胎児奇形の心配がある。
より高容量のメトトレキサートを服用していた場合は、心奇形、肺動脈弁閉鎖症、頭蓋骨癒合、四肢欠損などの胎児期障害の危険性が増す。

生物学的製剤の副作用
生物学的製剤の副作用

生物学的製剤は免疫の働きを抑えますので、感染症(細菌性肺炎・結核・など)にかかりやすくなります。マスクの着用やうがい手洗いなど、感染の予防に気をつけるとともに、熱や咳などの症状が出た際には速やかに主治医に相談することが肝心です。

また、アクテムラ®やレミケード®、オレンシア®は点滴注射のお薬ですので、点滴の際、一過性の発疹や頭痛などがみられることもあります。投与時反応がでにくくする管理をすることが大切です。

一方、エンブレル®、ヒュミラ®、シンポニー®、シムジア®は皮下注射ですので注射した部分が赤く腫れることもあります。

生物学的製剤を選択できない場合

関節リウマチの勢いが強く、このままでは関節破壊が抑えきれないときには現時点では生物学的製剤による治療が主流となりますが、高額であるがため、その恩恵に与かることのできる方は限られてしまいます。

そこで、当院の試みとしては、このたび日本で行われた試験結果を元にデノスマブという骨びらんを抑える効果が証明された皮下注射による治療に積極的に取り組んでおります。

生物学的製剤を選択できない場合

生物学的製剤の治療を受けている際の注意すべき感染症

関節リウマチにおける生物学的製剤の治療を受けている際の感染症として、まず注意しなければならないものは 細菌による肺炎です。

この細菌性肺炎は、肺胞内に侵入した細菌が増殖することで発症しますが、われわれの体には細菌に対する攻撃部隊 である好中球がもともと備えられております。しかし、せっかく備えられていても実際の感染部位に到着するのに約24時間くらいかかってしまいます。24時間後くらいから、やっと攻撃部隊が感染部位に到着し攻撃を始め、感染部位が徐々に限局されていきます。これが肺炎治癒の流れです。

この攻撃部隊である好中球を感染部位まで、効率よく誘導するために重要なものがTNF、IL-1、IL-6、 IL-8などのサイトカインと呼ばれる物質です。生物学的製剤が抑えているものの代表といえば、TNF、IL-6です。つまり、生物学的製剤治療中は攻撃部隊を感染部位まで誘導する力が落ちていると考えてしまえば、 細菌感染である細菌性肺炎の発症頻度が多くなるのも、なるほどと思いませんか。

メトトレキサート(MTX)の関節リウマチ治療

【 治療方法 】
1.投与条件
関節リウマチの診断を受け、尚且つ予後不良と思われる方は、効能や利便性等と副作用等のバランス(リスク・ベネフィット)を考えた上、メトトレキサート(以下MTXとする) を第1選択薬として考慮します。その他の低分子経口抗リウマチ薬の通常量を2~3カ月以上継続投与しても治療目標に達することのないリウマチの方には積極的にMTXの投与を考慮します。

また、本剤成分への過敏症、妊娠中の方、胸・腹水を認める方や、重大な感染症や血液・リンパ系・肝・腎・呼吸器障害の方には投与することができません。軽度の臓器障害や高齢者,低アルブミン血症の方に関しては、経過観察の上での投与となります。

2.用量・用法
①用法
MTXの投与量は、1週間あたり1回または2~4回に分けて投与します。また、投与間隔は12時間間隔で、1~2日間かけて経口投与します。1週間の投与分を1回ですべて投与することも可能ですが、1週間の投与量が8mgを超える場合は、分割投与いたします。

②用量
MTXの投与開始時は1週間あたり6mgとされています。この投与量は疾患活動性,副作用危険因子や予後不良因子を考慮した上で、適宜増減します。

MTXによる治療開始後,4〜8週間程経過しても効果が不十分とされれば投与量の見直し、増量します。また、忍容性に問題なければ1週間あたり16mgまで漸増することで、リウマチにおける有効性は用量依存的に向上します。

他の低分子抗リウマチ薬や生物学的製剤との併用利用の際に、MTXの用量は、MTX単剤治療の場合と同量を使用できます。

3.葉酸製剤との併用
葉酸製剤の、MTXとの併用投与を強く勧めています。
その理由として、葉酸製剤との併用投与は、用量依存性副作用の予防や治療に有効とされています。なので、MTXを1週間に8mg以上の投与をしている場合や副作用のリスクが高い場合では、葉酸との併用投与を強く勧めているのです。

用法・容量
MTXの最終投与後24〜48時間後に、葉酸製剤を1週間あたり5mg以内の用量を投与します。投与する葉酸製剤は通常、フォリアミン® を使用しますが、重篤な副作用時には、活性型葉酸製剤ロイコボリン® を使用します。

4.投与する前に
MTXの薬効や活性を示すものを探すため、MTXを投与開始する前に様々な検査を行います。
リウマチ活動性評価とMTXの副作用危険因子の評価に必要な末梢血検査、赤沈、一般生化学検査、免疫血清学的検査ならびに肝炎ウイルスのスクリーニング検査、胸部X線検査をいたします。

5.投与中
①全期間
MTXの投与を開始したら、安全性と有効性のためモニタリングを行います。モニタリング(検査)内容として、末梢血検査(MCV、白血球分画を含む)、赤沈、CRP、生化学検査(AST、ALT、アルブミン、血糖、Cr、BUN)および尿一般検査をします。

このモニタリングのための検査は投薬開始後または増量後6カ月以内に関しては、2~4週ごとに行うのが望ましいとされています。

投与量の決定後、その有効性の確認がされた後は、4~8週ごとに行います。但し、胸部X線検査については年1回の検査をします。有効性の判定については、リウマチの疾患活動性と関節画像による評価をします。

②周術期
整形外科予定手術の周術期の週12mg以下のメトトレキサート(MTX)の継続は、術後合併症や創傷治癒には影響せず関節リウマチの再燃を少なくするため継続は可能です。整形外科予定手術以外の手術やメトトレキサート(MTX)の投与量が1週間あたり12mg超の高用量投与における手術の際には、個々に考慮し継続、一時中断などを判断いたします。

周術期における抗リウマチ薬使用のガイドライン
メトトレキサート 基本的には継続可能
サラゾスルファピリジン 手術当日は中止
アザチオプリン  手術当日は中止
非ステロイド性抗炎症薬 半減期の4〜5倍の期間を中止
アスピリン 手術前7〜10日は中止
グルココルチコイド 継続する



③妊娠・授乳希望
MTX投与中は子供へのリスクを考慮し、避妊を推奨します。

投与中の方が妊娠を希望された場合には、女性も男性も妊娠計画の3カ月前には少なくともMTXの投与を中止することを推奨いたします。

また、授乳中に関しても、MTXの投与はいたしません。

【 副作用 】
当院では、MTXの投与開始時に、副作用の予防、早期発見・治療のために、主な副作用の初期症状を十分に説明します。また投与継続中に関しましても、不明点や心配事などありましたら、ご説明いたします。

骨髄障害や間質性肺炎、感染症といった重篤な副作用に関しては、危険因子の評価と予防対策を行ったうえで、発生時には適切な対処をいたします。

こんなときはメトトレキサートを一時飲むのをやめましょう



以下のような場合にはメトトレキサートの服用を一時お休みすることで、副作用が予防できる可能性が高まります。

1~2週のみメトトレキサートを止めてもリウマチがすぐに悪化することは通常ありません。まずメトトレキサートを中止して、早めに医療機関に連絡または受診してください。また手術や抜糸をうける場合にはあらかじめ主治医に相談しましょう。

①感染症が疑われるとき
かぜ症状(のどの痛み、頭痛など)が強いとき、微熱が続くとき、38℃以上の高熱が出たとき、咳や淡の多いとき、いつもと違う息苦しさがあるとき、リンパ節の腫れ、排尿時の痛みなどの膀胱炎症状があるときには、服用を一時中止しましょう。

②以前にはなかった口内のただれがあるとき
メトトレキサートの副作用に口内炎があります。
メトトレキサートを飲みはじめたり、増やしたあとに新しい口内のただれがいくつもでてきたときには服用を一時中止しましょう。

③脱水症状(尿の出が悪い、口が強く渇く)が強いとき
熱中症、食欲低下、嘔吐、下痢などで脱水症状(尿の出が悪い、口が強く渇く)が強いときには服用を一時中止しましょう。
このようなときにはメトトレキサートの副作用がでやすいので、服用をやめましょう。

④皮膚に症状がでたとき
帯状疱疹(ヘルペス:チクチク痛む水疱がまとまってできる)、蜂巣炎(皮膚・皮下の細菌による化膿性炎症)や、からだの広い範囲に皮膚の症状がでたときには服用を一時中止しましょう。

副作用早期発見のための症状から考えられるメトトレキサートの副作用
症状 左の症状がある場合に可能性のある副作用
発熱・咳・息切れ・呼吸困難 細菌性肺炎、ニューモシスチス肺炎、
間質性肺炎などの重症な肺障害
食欲不振・嘔吐・下痢・口内炎・のどの痛み 脱水でメトトレキサートの血中濃度が 著しく
上昇したことによる骨髄抑制(血球減少)
嘔気・倦怠感 メトトレキサート濃度の上昇や肝機能障害
皮下出血 血小板減少(骨髄障害)
関節リウマチの方が利用できる医療制度

医療保険制度

 医療保険の種類
 被保険者保険
 職場で加入する医療保険
健康保険組合
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)
共済組合 国家公務員、地方公務員、私学教職員
船員保険
 地域保険
 地域住民が加入する医療保険
国民健康保険 農業・漁業・自営業・自由業など
 後期高齢者医療
 75歳以上の方が加入する医療保険
後期高齢者医療制度

国民は保険体制によって、いずれかの医療保険に加入しています。そのため、保険医療機関にかかったときの自己負担額は医療費総額の原則3割となるのです。またその他にも様々な制度があり、状況により適用される制度が異なります。

高額療養費制度
医療費の自己負担額が一定の金額を超えた場合、超えた金額を医療保険が「高額療養費」として、被保険者に支給する制度です。

高額療養費貸付制度
高額療養費見込み額の8~9割の金額を無利子で貸し付ける制度です。

傷病手当金
何らかの病気や怪我で、就業出来なくなり、給料がもらえない場合に支給される制度です。

上記のような制度の他にも医療保険制度はあります。一度ご加入の医療保険をご確認の上、ご不明な点があれば各医療保険機関へお問い合わせください。

介護保険制度
介護保険制度とは、加齢などが原因で身体機能が衰え、日常生活に支障が生じた方のための介護サービス提供制度です。40歳以上の方は介護保険に加入し、被保険者となる義務があります。
介護保険被保険者の関節リウマチ等の特定疾病の方は介護保険制度の適用により、要介護度に応じて、予防給付及び介護給付を受けることができます。
介護サービス利用時の自己負担額は総額の1割となります。また、低所得者には軽減措置もあります。ただし、支給限度基準額を超えた分は全額自己負担となります。自己負担額が一定額を超えた場合、超えた額は市区町村から「高額介護サービス費」として支給されます。

申請から利用まで
申請  申請対象者
 ・65歳以上の方(第1号被保険者)
 ・40歳~60歳の方で関節リウマチ等の特定疾患の方(第2号被 保険者)
審査・判定  お住まいの市区町村へ申請後、訪問調査、主治医の意見書を基に審査・
 判定がなされます。
認定
(利用開始)
 該当すると認められると、様々なサービスを受けることができるように
 なります。
要支援 要介護
1 2 1 2 3 4 5
社会的支援
を要する
日常生活に
支援を要する
部分的介護
を要する
軽度の介護
を要する
中等度の
介護を要する
重度の介護
を要する
最重度の
介護を要する
 ・居宅サービス
 介護予防訪問介護
 介護予防通所介護など
 ・地域密着型サービス
 介護予防小規模多機能型
 居宅介護など
 ・居宅サービス
 訪問介護、訪問看護など
 ・施設サービス
 介護老人福祉施設、介護老人保健施設など
 ・地域密着型サービス
 夜間対応型訪問介護など


障害者福祉制度
障害者福祉制度とは、身体障害者手帳の交付を受けることで、医療費の軽減や手当の支給、福祉サービスなどが受けられる制度です。関節リウマチの方も障害者手帳の交付を受けることができます。
ただし、市区町村によって条件や内容は異なり、所得制限が設定されているものもあるので、お住まいの市区町村へご確認ください。
なお、障害者福祉制度と介護保険制度では、重複するサービスがあります。そういった場合、例えば40歳以上の方で、介護保険の認定を受けている場合は、原則として介護保険制度のサービス利用が優先となります。介護保険が適用されないサービスなどが必要な場合には、障害者福祉制度によるサービスが適用されます。

申請から利用まで
申請  身体障害者手帳を希望する方は、お住まいの福祉窓口へ申請書、医師の身体
 障害者診断書などを提出し、申請を行います。
認定審査  各都道府県の認定審査が行われます。
認定
(利用開始)
 認定されると、身体障害者手帳が交付され、様々なサービスを受けることが
 できるようになります。

医療費控除
医療費控除とは、被保険者本人やその家族の分を含めて、前の年の1月から12月の1年間に自己負担した治療上必要と判断された医療費が一定額を超えるとき、税務署に確定申告すると、納めた税金の一部が戻ってくる制度です。
1年間に支払った医療費が10万円(ただし、総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%の金額)を超えるとき、課税所得額から超えた額が控除され、税金が確定清算されます。ただし、健康保険から支給された給付金や生命保険会社等から支払いを受けた医療費を補てんする保険金などは、医療費申告額から差し引かれます。
申告は、医療費控除だけなら過去5年間までさかのぼることができ、確定申告期間以外でも1年中申告を受け付けています。申告書は各市区町村の税務署の窓口または、、国税庁のホームページ上で印刷できます。医療費控除申告には該当医療費の領収書が必要となりますので、必ず大事に保管しておきましょう。

特定疾患治療研究事業
特定疾患治療研究事業とは、難病の方の医療費を公費で助成するための制度です。
一般的に保険診療では医療費の原則3割が自己負担額となりますが、この事業の対象疾患の場合、自己負担額の一部または全額を国と都道府県が公費負担しています。
この対象疾患には「悪性関節リマウチ」も対象となっています。医療費の助成を受けるには、「特定疾患医療受給証」が必要となります。

問診票ダウンロード( リウマチ科 )

以下のリンクから問診票をダウンロードしていただき、あらかじめ記入してご来院いただきますと、比較的スムーズにご案内することができます。ご協力をよろしくお願いいたします。

以下のリンクから問診票(リウマチ科は初診用と再診用があります)をダウンロードしていただき、あらかじめ記入してご来院いただきますと、比較的スムーズにご案内することができます。ご協力をよろしくお願いいたします。

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